2011年01月10日

「松島×町山未公開映画祭」

2011年1月10日

 年末年始は毎日「松島×町山未公開映画祭」http://www.mikoukai.net/ を見続けた。
 今回上記のサイトから購入できるのは全39作品。
 ほぼすべてが、アメリカで公開されたが、日本では公開されていないドキュメンタリー映画。
 それが凄いのだ!
 私自身は、これまでその中の31作品を視聴。残るは8作品のみ。

 昨夜はNO31の「収容所のラブレター」を見た。
 第二次世界大戦中、ヨーロッパにいたユダヤ人の運命を、一組の不倫カップルから描いたノンフィクション。
 彼らは強制収容所から帰還し、結婚した。

 これまでもあらゆる方法でナチスの犯罪は、映画や文章の題材となってきた。
 苦しく、辛い、ユダヤ人の経験。
 その中にも愛情のドラマがあったことを、改めて、今回の映画で知った。
胸が締め付けられそうになり、同時に、ときめいてしまう。
 これは必見。

 それだけでなく、NO30「ブラック・コメディ〜差別を笑い飛ばせ!〜」は、アメリカ黒人のコメディは、いかに差別の辛さから生まれたかを描いた秀作。
 たしか、チャップリンの言葉で「最高の喜劇は、悲劇の中から生まれる」というものがあったと思うが、それを感じさせる。

 NO21の「アウトフォックス」は、社会をイラク戦争に駆り立てていった、FOXテレビの犯罪を描いている。メディアが社会をミスリードした例だ。これも必見。

NO14「アーミッシュ」は、アメリカに住む厳格な清教徒アーミッシュの若者がアメリカ的な解放主義に接した時にどうなるのかを描いた作品。
 アーミッシュで有名な事件が、2006年に、あるアメリカの学校で発生した乱射事件だ。その学校の生徒にはアーミッシュが多くいたのだが、年長の少女は、乱射犯人に対し、「(他の生徒ではなく)私を撃って!」と名乗り出た。
 結局5人の生徒が殺されたのだが、アーミッシュの家族は、犯人とその家族を許したのである。(参照「アーミッシュの赦し」亜紀書房)
 彼ら、アーミッシュの精神的バックグラウンドが、この映画から分かる。

NO1 「ジーザスキャンプ」には、アメリカ人口の半数にも達するという、キリスト教原理主義者たちの狂気を見た。他人に非寛容なキリスト教精神。そんなものは私が考えるキリスト教とはまったく異なるが、その非寛容さを信じる者が、日本人の想像以上の多いことも事実。

NO19「イエスのショッピング〜買い物やめろ教会の伝道」は、一人の牧師と、彼に引きつられた教会員が、ウォールマートなどのショッピングセンターに行き、「クリスマスのプレゼントなど買うな!」とメッセージを伝える。
 クリスマスは、イエスの誕生を家族で祝う日。しかし、アメリカでは多額の借金までして、プレゼントを買いまくる日に成り下がっている。
 元々の成り立ちを考え、シンプルにイエス誕生を祝う日になって欲しいというメッセージが込められている。
 最後には、消費文化の究極の象徴であるディズニーランドに、彼ら一団は乗り込み、牧師は逮捕される。

 実は、この牧師は、一般の教団から認められた牧師ではなく、「自称・牧師」なのだ。
 しかし、その真剣さと、メッセージに込められた思いは、そこいらの牧師以上の真摯だ! これも必見。 

NO26「バーチ通り51番地 〜理想の両親が隠した秘密〜」は、理想の夫婦だと思っていた両親の、父親に、実は長年愛人がいたというもの。
 何度も胸が締め付けられそうになった。が同時に、人間が生きていく中で、みな愛情を必要としている、その気持ちもわかる。これも秀作だ。

NO29の「600万のクリップ〜ホロコーストを学ぶ」は、ホロコーストで殺害された600万人のユダヤ人を覚えるために、アメリカ南部、片田舎の中学生が、人数分のクリップを全世界に呼びかけて集めたというドキュメンタリー。戦争犯罪を覚え続けるには、こうして語り継ぐことが大切なのだ。そして、その方法は、それぞれが自分の頭で考え、実行に移すこと。それが重要であることを、改めて感じる。

 今回の映画を上記サイトから見られるのは1月25日まで。
 一本ずつ購入して見るのも良し、まとめて徹夜覚悟で視聴するもの良し。
 必見です!
posted by momoikazuma at 13:10 | TrackBack(0) | 記事