2010年09月03日

「バーダ−・マインホフ 理想の果てに」

9月3日

 2009年アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされていた映画「バーダ−・マインホフ 理想の果てに」を先ほど見終わった。
 日本では2009年7月に公開された事実を基にした映画だ。
 公開当時、日本でも高い評価を受けていたが、見る機会がなかったので、アマゾンでDVDを予約していたのである。

 買って良かったと素直に思える凄い作品だった。

 ストーリーは1967年、ベトナム戦争やアメリカに基地を貸すドイツ政府に対し、ドイツの若者が武力闘争をしかけ、次第に過激化して行くというもの。
 銀行強盗はやるし、爆弾テロ、ハイジャックと、当事者である「ドイツ赤軍」はシビリアンをも巻き込みながら急速に過激化してく。

 まったく当時の日本の状況(たとえば日本赤軍の過激化)と同じなのだ。
 
 私自身は、たとえばチェ・ゲバラの生き様には共感を覚える。
 また、ヒットラーの暗殺計画に荷担したドイツ人牧師ボンフェッファーに共感を覚える。
 二人に共通しているのは、強権・独裁化した権力に対し、武力闘争を覚悟したことだ。

 しかし、果たして二人の生き様は、本当に正しかったのか?
(ちなみにボンフェッファーの場合は、「正しくないこと、神から捨てられること」を覚悟でヒットラーの暗殺計画に加わった。そこまで考え抜いた結果だった)

 「暴力」は力だ。そして一度「力」の味を占めてしまうと、人間は力を使う状況に慣れ、次第にエスカレートしていく。

 「造反有理」を掲げた毛沢東にしてもしかり。
 造反するには理由がある。
 だが、一度「力」の味を知ってしまった者が、力を捨てることができるのか?
 
 その意味で、自分が殺されようが、身内が殺されようが、最後まで非暴力を貫き通したガンジーやキング牧師、それに今、非暴力の戦いを続けているダライ・ラマに宗教的な崇高さと、憧れを感じてしまうのだ。

 「ナイーブな善」がどのように狂気に蝕まれていくのかを描いたこの映画は必見!


posted by momoikazuma at 23:28 | TrackBack(0) | 記事
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