2010年09月13日

ツバルの子どもたちへ

 11月にBSフジで放映する、私のツバル訪問記です。
番組の放映日時などは後日、ブログに掲載しますが、ツバルの感想を「Q A」でまとめたものが以下のものです。
 放送を乞うご期待ください。


Q/ツバルの10歳の少年少女たちと触れ合った率直な印象。

A/ 草木の芽のような、自然な子どもらしさを感じました。
 文明にさほど毒されていない環境がこうした感性を作りだしているのでしょう。
 子どもは無邪気で、大人は大人らしく振る舞う社会。
 ツバルでは、大人の知恵を子どもたちも必要としているのです。

 また、10歳とは、子どもと大人の「はざかい」でもあります。
 自我に目覚め、筋肉もつき始め、純粋に子どもとして扱われたくない、大人ぶりたい時期の始まりでもあるです。
 透けて見えるのは、思春期に一歩だけ足を踏み入れ、少しだけ揺れ始めた子どもの心です。
 10歳のティタくんと一緒にいて、久しぶりにこうした思春期初期の気持ちを思い出しました。


Q/日本の子どもたちと、ツバルの子どもたちの違い。

A/ツバルの小学生の場合、学校から帰るとすぐ友だちと外で遊びます。
 しかし島に遊び道具はほとんどありません。
 でも、海があります。それだけでなく、たとえば空のペットボトルをボール代わりにして友だちと投げあい、サッカーのようにも、鬼ごっこのようにもして遊びます。身の回りにある環境やあらゆるモノを使って遊ぶことが出来るのがツバルの子どもたちでした。
 子どもな「どんなものも遊びにしてしまう」のだと改めて、この島で感じることができました。
 日本の子どもたちには、ツバルの子どもたちのような「遊びの知恵」が残っているでしょうか? 
 答えは、「NO」かもしれません。
 用途別に器具や道具が揃う日本は、すべてのものが、ひとつの意味しか持たないのではないでしょうか?
 つまり、日本では遊びにおいても知恵を使う必要がないのです。

Q/自分の10歳の頃と比べ、彼らの生活環境に・・・・。

A/私の10歳の頃は、まだ日本も貧しく、ツバルの10歳の子どもたちと同じような生活をしていたように思います。
 たとえば日本でも私が幼い時代は、空き缶が、缶蹴りの道具になり、楽器になり、集めた虫たちを入れる缶になりました。
 そうした時代にあっては、素直にすべてのことに感動できた、驚くことができた、喜ぶことができたと感じるのです。

 ツバルの10歳の子どもたちを見ていると、そんな自分の子ども時代を思い出し、懐かしくなりました。
 私自身、男の子の中で遊ぶ中、悪ガキの少年時代にもどってしまったような錯覚を覚えました。
 

Q/子どもたちとの印象的なエピソード。

A/男同士の腕を組む挨拶を教えました。
 主人公になったティタ君は、最初こそ、はにかんでいましたが、次第に私に対しての信頼と友情が生まれたことを、組んだ腕の力強さで感じ取ることができました。
 
 短い時間ではあったけれども、まるで映画「Stand by me」のような甘酸っぱい出合いと別れが、彼との間にあったように思います。 


Q/彼らのために、私たちができることは何だと思うか?

A/友だちとして、大人として、先進国の日本人として、私は、モノに囲まれた生活なんて、すばらしい自然に囲まれた生活に比べたなら、大したものではないことを伝えたかったのです。

 ツバルにも今、大きな文明の波が押し寄せています。
 その良い所を「選択」して使うのはいい。
 しかし、その波に一方的に飲み込まれないで欲しい。
生きる中で、何が大切なのかを見失わないで欲しい。
 それを伝えることができるのは、バブルを経験しながらも、心の喪失感をぬぐい去ることができない日本の大人の役割だと思いました。
 


Q/この番組を通して、伝えたいメッセージ。

A/圧倒的な自然の素晴らしさ、その中で知恵を持って生きてきた人々の生活を見てください。
 その一方で、文明が押し寄せることで、そんなすばらしい自然が今、壊れようとしているのです。
 私たちは、私たちを生み出してくれた自然を今、「発展」の前に捨てようとしています。
 しかし発展した後、社会をふり返ってみると破壊されてしまった自然しか残っていなかったなら、発展とは何なのでしょう?
 
 この番組では映像からもう一度、私たちが「豊かさ」を求めて辿ってきた歩みをふり返ることができるはずです。



Q/この番組の「ここを見て欲しい!」。見所。  

A/珊瑚礁の海は抜けるように青いのです。
 日常的にその場所を、「お風呂」代わりに使っている人たちがいます。
 これ以上の豊かさはあるでしょうか?
 
 ツバルの生活を見ていると、日本が繁栄と引き替えに失ったものが見えてくるはずです。
 
 
posted by momoikazuma at 07:59 | TrackBack(0) | 記事
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